「テニス肘」と言われたけど…痛む場所、本当に肘だけですか?
「ラケットを振ると肘の外側がズキッと痛む」
「ドアノブを回す、タオルを絞るだけで肘の内側に激痛が走る」
「整形外科で『テニス肘』と診断されたけど、湿布を貼っても一向に良くならない」
こんな症状に悩まされていませんか?
テニス肘(正式名称:上腕骨外側上顆炎・内側上顆炎)は、肘の外側や内側に痛みが出るスポーツ障害として知られていますが、実は「痛む場所」だけを見ていても根本的な解決には至りません。
多くの方が、肘そのものをマッサージしたり、湿布を貼ったり、サポーターで固定したりしますが、それでは一時的に症状が和らぐだけで、再発を繰り返してしまいます。
その理由は、肘の痛みは「結果」であり、本当の原因は体の別の場所にあるからです。
この記事では、テニス肘の痛みの場所(外側・内側)の違いと、運動連鎖の視点から見た根本原因、そして自宅でできるセルフケアと、当院の徒手療法×マシンピラティスによる根本改善アプローチまでを詳しく解説します。

テニス肘の痛みの場所:外側と内側、どちらが痛みますか?
テニス肘には、大きく分けて「外側型(上腕骨外側上顆炎)」と「内側型(上腕骨内側上顆炎)」の2種類があります。
外側型テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
痛みの場所:肘の外側(親指側)の骨の出っ張り周辺
主な症状:
- ラケットのバックハンドで痛む
- ドアノブを回す動作で痛む
- タオルを絞る動作で痛む
- コップを持ち上げる時に痛む
関与する筋肉:短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)を中心とした前腕伸筋群(手首や指を反らす筋肉)
外側型は、テニスのバックハンドストロークの繰り返しや、日常生活での手首を反らす動作の反復で、前腕の伸筋群が肘の外側の骨に付着する部分(腱)に過度な負担がかかり、炎症や微細な損傷を起こしている状態です。

内側型テニス肘(上腕骨内側上顆炎)
痛みの場所:肘の内側(小指側)の骨の出っ張り周辺
主な症状:
- ラケットのフォアハンドで痛む
- ゴルフのスイングで痛む
- 重い物を持つ時に痛む
- 手首を曲げる動作で痛む
関与する筋肉:円回内筋、橈側手根屈筋などの前腕屈筋群(手首や指を曲げる筋肉)
内側型は、テニスのフォアハンドストロークやゴルフスイング、重量物の持ち運びなど、手首を曲げる動作の繰り返しで、前腕の屈筋群が肘の内側の骨に付着する腱に負担がかかり、炎症を起こします。
一般的には外側型の方が圧倒的に多く、テニス肘全体の約90%を占めると言われています。
肘だけを治療しても治らない理由:運動連鎖で見る根本原因
ここからが最も重要なポイントです。
テニス肘の痛みは「結果」であり、本当の原因は肘ではなく、身体の別の場所にあります。
整形外科や一般的な整骨院では、「肘が痛い→肘の炎症を抑える→湿布・電気治療・注射」という対症療法が中心です。しかし、それでは「なぜ肘に過度な負担がかかったのか?」という根本原因には一切アプローチできていません。
当院では、運動連鎖(キネティックチェーン)という考え方に基づき、痛みの本当の原因を探ります。

運動連鎖から見たテニス肘の発生メカニズム
テニスのストロークやゴルフスイングなどの動作は、本来「足→股関節→体幹→肩甲骨→肩→肘→手首」という全身の連動によって行われます。
しかし、この連鎖のどこかに「動かない・動きにくい部位」があると、その不足を補うために他の部位が過剰に働く(代償動作)ことになります。
典型的な運動連鎖の破綻パターン
- 胸椎(背中の中央部分の背骨)が丸まって硬くなる(猫背)
- 胸椎の回旋可動性が低下する
- 肩甲骨の動きが制限される(肩甲骨が外側に開いたまま固まる)
- 肩関節の可動域が狭くなる
- 本来、体幹や肩甲骨の回旋で生み出すべきパワーを、肘や手首だけで無理やり補おうとする
- 前腕の筋肉(伸筋群・屈筋群)が過剰に働き続ける
- 肘の腱に負担が集中→炎症・痛み
つまり、肘の痛みは、胸椎や肩甲骨の「動かなさ」が引き起こした結果なのです。
このメカニズムを理解せずに肘だけを治療しても、根本的な原因(胸椎の硬さ・肩甲骨の機能不全)が残っているため、再発を繰り返します。
高崎でテニスやゴルフなどスポーツによる肘の痛みにお悩みの方は、ぜひこの視点を持ってください。

自宅でできる!運動連鎖を整えるセルフケア【3段階】
ここからは、運動連鎖の視点に基づいた根本原因へのアプローチを、ご自宅で実践できるセルフケアとしてご紹介します。
セルフケアの3段階アプローチ
- STEP1(基礎):胸椎・肩甲骨の可動性を取り戻すストレッチ
- STEP2(中級):フォームローラーを使った筋膜リリース
- STEP3(応用):肩甲骨の機能を高めるファンクショナルトレーニング
【基礎】胸椎伸展ストレッチ(キャット&カウ)
目的:猫背で硬くなった胸椎(背中の中央部分)の動きを引き出し、肩甲骨が動きやすい土台を作る
開始姿勢:
- 四つん這いになり、手は肩の真下、膝は股関節の真下に置く
- 背骨を自然なニュートラルポジションに保つ
動作手順:
- 息を吸いながら、胸を天井に向けて開き、背中を反らせる(カウ)
※目線は斜め前方へ - 背中の中央部分(胸椎)が大きくアーチを描くように意識する
- 息を吐きながら、背中を丸め、おへそを覗き込むように顎を引く(キャット)
※肩甲骨を外側に広げるイメージ - この動きを、呼吸に合わせてゆっくり繰り返す
回数・セット数:
- 10往復 × 2セット
- 朝起きた時、デスクワークの合間、運動前に行う
注意点:
- 腰だけを反らせるのではなく、背中の中央部分(胸椎)を意識して動かす
- 肩がすくまないように、首をリラックスさせる
- 痛みが出る場合は無理をせず、動く範囲で行う

【基礎】肩甲骨の内転ストレッチ(壁押し)
目的:外側に開いて固まった肩甲骨を内側に寄せる動きを取り戻す
開始姿勢:
- 壁に向かって立ち、両手を肩の高さで壁につける
- 足は壁から一歩分離れた位置に置く
動作手順:
- 両手で壁を押しながら、息を吸って肩甲骨を外側に広げる(背中を丸める)
- 息を吐きながら、肘を軽く曲げて胸を壁に近づける
- この時、肩甲骨を背骨に向かって寄せるように意識する
- 肩甲骨の間(背中の中央)がギュッと収縮する感覚を確認する
- 3秒間キープしたら、ゆっくり元に戻す
回数・セット数:
- 10回 × 2セット
- デスクワークの合間に行うと効果的
注意点:
- 肩がすくまないように、首をリラックスさせる
- 腰を反らせず、お腹に軽く力を入れて体幹を安定させる
- 動きは肩甲骨主導で行い、腕の力だけで押さない
【中級】フォームローラーで胸椎リリース
目的:胸椎(背中の中央)周辺の筋膜の高密度化を解消し、伸展可動性を高める
開始姿勢:
- 仰向けに寝て、フォームローラーを背中の中央(肩甲骨の下あたり)に横向きに置く
- 両膝を曲げて足裏を床につけ、お尻を浮かせる
- 両手を頭の後ろで組む(首を支える)
動作手順:
- 息を吸いながら、ローラーの上で背中をゆっくり反らせる
※胸を天井に向けて開くイメージ - 背中の中央部分(胸椎)がローラーに乗って伸びる感覚を確認する
- 5秒間キープしたら、息を吐きながら元に戻す
- 足で床を押してお尻を持ち上げ、ローラーを少しずつ上下に動かして位置を変える
- 肩甲骨の下から背中の中央まで、痛気持ちいいポイントを探してリリースする
回数・セット数:
- 各ポイントで5秒キープ × 5〜10回
- 1日1回、入浴後など体が温まった状態で行う
注意点:
- 腰にローラーを当てない(腰椎は反らせすぎると痛めるため)
- 首に力が入らないよう、手でしっかり頭を支える
- 痛みが強い場合は無理をせず、軽い圧で行う

【中級】前腕伸筋群のセルフリリース(テニスボール)
目的:前腕伸筋群(肘の外側から手首)の過緊張をピンポイントで緩める
開始姿勢:
- テニスボールを床に置き、その上に前腕(肘の少し下から手首の間)を乗せる
- うつ伏せになり、体重を前腕に乗せる
動作手順:
- 前腕をゆっくり前後に転がし、硬くなっているポイント(圧痛点)を探す
- 痛気持ちいいポイントが見つかったら、そこで動きを止める
- 深呼吸をしながら30〜60秒間、その位置で体重を乗せ続ける
- 筋肉がジワーッと緩んでくる感覚を確認する
- 位置を少しずつ変えながら、前腕全体をリリースする
回数・セット数:
- 各ポイントで30〜60秒 × 3〜5箇所
- 運動後、就寝前に行う
注意点:
- 体重のかけ方を調整し、我慢できないほどの強い痛みは避ける
- 呼吸を止めず、リラックスして行う
- 骨の上には乗せず、筋肉の部分に当てる
【応用】肩甲骨安定化トレーニング(プランク・プラス)
目的:前鋸筋(ぜんきょきん)を鍛え、肩甲骨を正しい位置で安定させる機能を高める
開始姿勢:
- うつ伏せになり、肘を肩の真下に置いて前腕プランクの姿勢をとる
- お腹に力を入れ、頭から足まで一直線を保つ
動作手順:
- まず、基本のプランク姿勢を安定させる
- 息を吐きながら、肩甲骨を外側に広げるように背中を少し丸める
※「背中を天井に押し上げる」イメージ - 肩甲骨の間(背中の中央)が広がり、前鋸筋が働いている感覚を確認する
- 3秒間キープしたら、息を吸いながら元に戻す(肩甲骨を少し寄せる)
- この動きを繰り返す
回数・セット数:
- 10回 × 2〜3セット
- 週3〜4回、筋トレの日に行う
注意点:
- 腰が反らないように、お腹に力を入れ続ける
- 肩がすくまないよう、首を長く保つ
- 動きは小さくてOK。肩甲骨周りの筋肉が働いている感覚が大切
- 基本姿勢が保てない場合は、膝をついた状態で行う

【応用】ローテーションカフ強化(チューブ外旋)
目的:肩関節を安定させる回旋筋腱板(ローテーターカフ)を鍛え、肩関節の負担を減らす
開始姿勢:
- ゴムチューブを柱などに固定し、チューブの端を持つ
- 固定した側と反対の手でチューブを持ち、肘を90度に曲げて体側につける
- 肘の位置は固定したまま、前腕だけを動かす準備をする
動作手順:
- 肘を体側に固定したまま、息を吐きながら前腕を外側にゆっくり開く
※肩の奥(ローテーターカフ)が働いている感覚を確認 - 外側に開ききったところで2秒間キープ
- 息を吸いながら、ゆっくりコントロールしながら元に戻す
- 動作中、肘が体から離れないように注意する
回数・セット数:
- 15回 × 2〜3セット(左右)
- 週2〜3回、運動前のウォーミングアップとして行う
注意点:
- 肘を体側から離さない(離れると肩の三角筋ばかり働いてしまう)
- 軽い負荷で正確なフォームを優先する
- 肩がすくまないよう、首をリラックスさせる
- 痛みが出る場合は中止し、専門家に相談する
これらのセルフケアは、肘だけでなく、胸椎・肩甲骨・肩関節という「上流」の機能を整えることで、肘への負担を根本から減らすアプローチです。
高崎でスポーツに伴う肘の痛みに悩む方は、ぜひ毎日のルーティンに取り入れてみてください。
なお、野球肘の予防法と改善ストレッチでも、肘の痛みを防ぐ正しい運動連鎖アプローチを詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
当院の根本改善アプローチ:徒手療法×マシンピラティスで再発を防ぐ
ここまで、セルフケアの方法をご紹介してきましたが、「自分では限界がある」「何をやっても治らない」という方も多いのではないでしょうか。
高崎スポーツ整骨院ラポートメントでは、運動連鎖の視点に基づいた2段階の根本改善アプローチで、テニス肘の痛みを解消し、再発しない体づくりをサポートします。

Stage 1:徒手療法で「動かない原因」を取り除く
筋膜リリース・関節モビリゼーション
- 胸椎の伸展可動性を高める関節モビリゼーション
- 肩甲骨周辺の筋膜(僧帽筋・菱形筋・前鋸筋)の高密度化を解消
- 肩関節のローテーターカフ・関節包の緊張を緩める
- 前腕伸筋群・屈筋群の過緊張をピンポイントでリリース
当院では、ただ肘をマッサージするのではなく、運動連鎖の「上流」である胸椎・肩甲骨・肩関節の機能を徹底的に評価します。
そして、硬くなって動かない部位に対して、筋膜リリースや関節モビリゼーションといった徒手療法で、「動ける状態」に戻していきます。
これにより、肘に集中していた負担が分散され、痛みが軽減していきます。
Stage 2:マシンピラティス・ファンクショナルトレーニングで「正しい動き」を記憶させる
マシンピラティスによる機能改善
- 胸椎の回旋可動性を引き出すエクササイズ
- 肩甲骨の安定性を高める前鋸筋トレーニング
- 体幹(コア)の安定性を強化し、上半身の土台を作る
- 全身の連動性を高め、肘に頼らない動作パターンを習得
徒手療法で「動ける状態」にしたら、次は「正しい動き方」を体に記憶させる段階です。
当院のマシンピラティスは、リフォーマーという専門マシンを使い、体幹を安定させながら、肩甲骨や胸椎を正しく動かす感覚を学習していきます。
これにより、テニスやゴルフなどのスポーツ動作で、肘だけに頼らず、全身を連動させてパワーを生み出せる体が手に入ります。

自己流のケアとの決定的な違い
専門家が介入する価値
- 運動連鎖に基づいた精密な評価で、あなただけの根本原因を特定
- 徒手療法で、自分では届かない深部の筋膜や関節にアプローチ
- マシンピラティスで、正しい動作パターンを専門家の指導の元で習得
- 再発防止のための、あなた専用のホームエクササイズプログラムを作成
セルフケアだけでは限界があります。特に、「どこが原因なのか」「何をどう動かせばいいのか」を自分で正確に判断するのは非常に難しいものです。
当院では、整形外科でのリハビリスタッフとしての長年の臨床経験に基づき、解剖学・運動生理学・バイオメカニクスのエビデンスを重視した治療を行います。
高崎でテニス肘にお悩みの方、何をしても良くならない方は、ぜひ一度ご相談ください。
また、高崎でスポーツの痛みや慢性腰痛に悩むあなたへの記事では、当院の運動連鎖に基づく根本改善アプローチを総合的にご紹介していますので、併せてお読みいただくとより理解が深まります。

まとめ:テニス肘は「肘」だけの問題ではない
この記事では、テニス肘の痛みの場所(外側・内側)の違いと、運動連鎖の視点から見た根本原因について詳しく解説しました。
この記事の要点
- テニス肘の痛みは外側型(伸筋群)と内側型(屈筋群)に分かれる
- 肘の痛みは「結果」であり、本当の原因は胸椎・肩甲骨の機能不全
- セルフケアでは、胸椎・肩甲骨の可動性改善と前腕のリリースを3段階で行う
- 当院の徒手療法×マシンピラティスで、根本から改善し、再発を防ぐ体づくりが可能
高崎スポーツ整骨院ラポートメントは、スポーツ障害だけでなく、スポーツ外傷や交通事故後の治療にも対応しています。
「整形外科で良くならなかった」「何度も再発を繰り返している」という方こそ、運動連鎖の視点に基づいた当院の根本改善アプローチをお試しください。
あなたの肘の痛みを本気で解決したい。そんな想いで、スタッフ一同お待ちしています。
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